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令和5年11月10日(金曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

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第42回ユネスコ総会の出席、旧統一教会が行った会見について、今後の再生医療研究の推進方策、各自治体における教員の1年単位の変形労働時間制の導入に向けた現状等について、岸田内閣の支持率低下に対する受け止め等、中央教育審議会における質の高い教師の確保についての議論の進め方について、第10回日本美術展覧会の視察について

盛山正仁文部科学大臣記者会見映像版

令和5年11月10日(金曜日)に行われた、盛山正仁文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年11月10日盛山正仁文部科学大臣記者会見

令和5年11月10日盛山正仁文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

盛山正仁文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から1件御報告をいたします。
 今日の夜から来週月曜の朝までの予定で、フランスを訪問します。フランスでは、2年に1度開催されます第42回ユネスコ総会に出席し、日本政府代表として一般政策演説を行うほか、アズレー・ユネスコ事務局長との会談を行う予定です。戦争や紛争により世界が混迷を深める中、「平和の構築」を使命とするユネスコの役割は極めて重要です。我が国としても、ユネスコにおける議論を牽引し、リーダーシップを一層発揮していきたいと考えております。
 以上です。

記者)
 7日に旧統一教会の記者会見が行われまして、教団の会長が100億円の供託金の拠出を発表したと思いますけれども、係争中の事案ではございますけれども、大臣の所感をいただけたらと思います。

大臣)
 報道で承知をしております。それで、これまでも申し上げていることですけれども、文部科学省としては、旧統一教会の主張や動向の一つ一つについて、コメントすることは差し控えたいと考えています。ただ、一般論として言うと、供託の仕組みを活用できるかどうか、こういったことについて具体の中身をですね、はっきり伺ってみないと何とも言えませんのですで、今後、具体的な動きが出て以降、法令に則って個別に判断していくものではないかなと考えております。

記者)
 国立成育医療センターがES細胞を使った治療としての初の治験申請を今年度中に行う予定だと思います。あと国立感染症研究所などの研究グループがiPSを使った免疫療法を開発しておりますけれども、こうした幹細胞を使った研究開発が進んでいますけれども、今後、iPSやESを使った再生医療の進め方について大臣のお考えを教えてください。

大臣)
 当省では、今回治験に至った研究を含めて、iPS細胞あるいはES細胞などの再生医療研究について、継続的に支援を行っているところです。令和5年度からは、さらなる実用化も見据えて、再生・細胞医療と遺伝子治療の一体的な研究開発を行う「再生・細胞医療・遺伝子治療 実現加速化プログラム」を開始しております。当省としては、日本が強みを有する本分野の研究成果をいち早く国民の皆様に届けられるように、引き続き、厚生労働省などの関係府省と連携をし、しっかり支援をします。ということで、一般論でありますが、よろしいですか。

記者)
 教員の働き方改革の1年単位の変形労働時間制に関して伺いたいのですけれども、先般、文部科学省のほうでまとめられた調査で、都道府県や政令市の条例の整備が止まっているということで、令和6年、来年度末までに新たに整備しようと考えている自治体はないということで、未整備の自治体が8割を超えているわけですけれども、まずこれに関して、元々給特法の改正というかなり大掛かりな手続きをして導入の道を開いたわけですが、それが実際にほぼ活用されていないという現状に関してどのように受け止めているのかというのと、文部科学省としては一応、導入に向けてできるところはやってくださいというようなメッセージを出してこられたかと思うのですが、今後いろいろ課題が、地方自治体から課題を訴える声があるわけですけれども、今後どのように対応していくかという点も改めて伺えればと思います。

大臣)
 御指摘の1年単位の変形労働時間制は、他の施策と相まって、学校における働き方改革を進めるための一つの選択肢になり得るものであります。そして、その活用に当たっては、各都道府県・政令市において条例の整備をしていただく必要があります。今、御指摘いただいたように、今年8月に当省が実施した調査におきましては、12の都道府県と政令指定都市から本制度に関する条例を整備しているとの回答があったというか、12に留まっているとの結果でありますが、本制度により、長期休業期間に一定のまとまった休日を確保することで、教師のリフレッシュ時間の確保、教職の魅力向上等にもつながるもの、つまりメリットはあるのではないかとは我々は考えています。導入に当たりましては、学期中などの業務量を確実に削減し、在校等時間を一定時間内とすることが前提になります。今回の調査結果においても、変形労働時間制を導入していない理由について、8割以上の自治体が「時間外在校等時間の縮減が優先課題であるため」と回答しておりますので、こういった理由等により現状、条例整備済みの都道府県・政令市が2割弱となっているのではないかなと我々は考えております。他方、既に本制度を活用している自治体の約9割からは「時間管理やワークライフバランスへの意識が向上した」とのメリットを感じているとの回答もありました。当省としては、引き続き、学校における働き方改革に取り組むこととあわせ、本制度の趣旨について、各教育委員会等に対し丁寧に周知をしていきます、ということでございますので、導入したところはそれなりに評価をしている、それなりに評価をできると考えたから導入されたということでもあるでしょうし、多くの8割のところは、まずは現在の教員の働き方改革、こちらを優先したいということでもあろうかと思いますので、あとは現場の各教育委員会等の御判断かなと、そういうふうに考えます。

記者)
 非常に法改正までやったということなので、いろんなリソースを割いた、中教審でも議論をしたということだと思うのですが、かなり力を使ったわけですが、この法改正で、それで導入が進まないというのはちょっとニーズを見誤った部分というのはございませんでしょうか。

大臣)
 その辺については、私が直接担当していた時期ではないものですから、ちょっとそこは私からはコメントを残念ながらできません。

記者)
 岸田首相が経済対策を優先させるということで、年内の衆院解散総選挙を見送る意向を固めたと報道されていますが、これについて大臣の受け止めと、現在、内閣支持率が弊社の調査では3割を割り込むほど低迷していますが、これについてもあわせて受け止めをお願いいたします。

大臣)
 文部科学省の記者会見ということにそぐうのかどうか分かりませんが、内閣支持率が下がっていますね。困ったことだなと、どうすればいいのでしょうかというのが正直なところですね。それから、解散の時期については、これは総理が考えることですから、我々はまな板の鯉のほうでございますので、そうですかということしかございません。

記者)
 先日8日に教員志望の高校生らが教員の働き方改革に向けて中教師の特別部会に反映させるために現場の教員などにヒアリングを求める要望書が提出されましたが、大臣の受け止めをお願いします。

大臣)
 先日8日ですね、教員志望の学生や現役教員へのヒアリング実施を求める要望書が提出されたことについては、報告を受けています。中教審の「質の高い教師の確保特別部会」においては、現職の小学校及び中学校の校長先生に加えて、教師としての勤務経験を有する方にも委員として御参画をしていただいているところです。様々な方々から幅広く御意見をいただくことも重要と考えておりますが、本特別部会において、まずは、広範多岐にわたる諮問の内容について、委員の皆様による意見交換が行われているところであると承知しております。いずれにせよ、文科省としては、学校における働き方改革のさらなる加速化、処遇改善、学校の指導・運営体制の充実、教師の育成支援について、一体的に進めていきたいと考えています。

記者)
 昨日の日本美術展覧会の視察についてお尋ねします。政府が今月上旬に示された経済対策の中でも文化芸術コンテンツの市場拡大ということは謳われておりますが、今回の視察の所感及びそこで受けたインスピレーションを踏まえた今後の文化芸術分野への政策構想とか、そういったお考えがあれば教えてください。

大臣)
 難しい御質問ですね。なかなかインスピレーションが湧くような人間ではないのですけれども、昨日、国立新美術館での第10回日本美術展覧会を視察してまいりました。俗に言う日展でございますね。これ自体は、明治40年に「文部省美術展覧会」としてスタートしたということでそれ以来、日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書という多岐にわたる芸術分野の総合美術展として開催されているところです。私、自分で書いたりあるいは音楽の演奏だとかそういうのは全然駄目なのですけれども、全く駄目なのですけれども、見るのは好きなものですから、これまでも日展に限らずですね、いろんなところを見に行っておりました。その一環とでも言うのでしょうか、特に今回、元ここの文化庁長官もされた宮田亮平先生が日展の理事長ですかね、というようなお立場でもあって、見に来てくださいというふうに言われたので見に行ったということではあるのですけれども、公募展ですよね、誰でもが出せる、そういうような展覧会なものですから、若い方で特選ですか、とってられる方もおられて、あるいは90何歳でですね、これも特選だったか、とにかく賞を受けておられる方がいらっしゃって、老いも若きもという表現は月並みですけれども、男女を問わずですね、多くの人がいろいろよくこんなに努力してこういうような作品を作っているのだなというふうに本当に感心しました。今まではどちらかというと、自分が好きな分野だけ、あるいは知っている方が出しているからというところで、そういう人のところをちょっと見てですね、日展はなかなか会場が広いものですからじっくり見るとくたびれてしまうもので、適当に流してさっと終わっていたのですけれども、昨日はもう少し丁寧にとは言っても1時間程度ですけれども、拝見をしてすごいものだなというふうに本当に感心しました。逆に言うと、インスピレーションとおっしゃいましたけれども、なかなか私、想像力に欠けるのでそういうインスピレーションはさっとは出てこないのですけれども、やっぱり文化芸術、我々文部科学省が所管する大事な分野です。だからこそ文化庁も古くからあるわけですね。文部省の時代から文化庁としてあるわけでございますので、芸術家の育成などを通じた芸術文化の振興に、一層取り組んでまいりたいと私自身考えますし、もしお時間があればぜひ1度足を運んでいただいて、こんな年齢の方がこんなふうな作品を作っているのだというのを御自身の目で御覧いただければいいのではないかなと思います。

記者)
 最初に出た質問、旧統一教会についての質問に関連してなのですけれども、法律上、供託金を受け取るような仕組みがあるとすれば、政府として受けとることもあり得るということでよろしいのでしょうか。

大臣)
 先ほども繰り返したとおりで、お尋ねの件について一つ一つのコメントはいたしません。ということが前提で、先方がおっしゃっていることもはっきりとした具体的な内容はまだないですよね。そういうものも踏まえた上でなければコメントはできないと思いますし、そこまでですかね、とりあえず今日のところはね。

記者)
 同じく旧統一教会の会見に関しての質問なのですが、謝罪という言葉を会見の中で使わなかったのですけれども、これについてどう感じられたか、以上のコメントをされるかもしれないですけれども、よろしくお願いします。

大臣)
 今の言葉に尽きると思います。一つ一つについてはちょっとコメントできないということで御容赦いただきたいとは思います。

(了)

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