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プレスリリース

J-クレジット制度において農業分野の取組が新たに4件承認されました!

令和5年11月16日
農林水産省

農林水産省は、みどりの食料システム戦略に基づき、J-クレジット制度を活用した温室効果ガス削減の取組を推進しています。

本日、第57回J-クレジット制度認証委員会において、「水稲栽培における中干し期間の延長」の方法論(※)に取り組む案件として「一般社団法人Co(コー)」、「NTTコミュニケーションズ株式会社」、「クレアトゥラ株式会社」によるプロジェクトが承認されました。併せて、「空調設備の導入」の方法論に取り組む案件として「九州電力株式会社」によるプロジェクトが承認されました。今後所定の手続きを経てプロジェクト登録されます。

今回承認されたプロジェクト

【水稲栽培における中干し期間の延長】
(1)プロジェクト名:全国の水田における中干期間の延長によるメタン削減プロジェクト
プロジェクト登録者:一般社団法人Co(コー)
業態:大学発スタートアップ
所在地:東京都国立市
対象地域:全国

(2)プロジェクト名:水田の中干し期間の延長によるメタンガスの削減プロジェクト
プロジェクト登録者:NTTコミュニケーションズ株式会社
業態:電気通信事業者
所在地:東京都千代田区
対象地域:全国

(3)プロジェクト名:水田メタン削減プロジェクト
プロジェクト登録者:クレアトゥラ株式会社
業態:気候変動コンサルティング
所在地:東京都千代田区
対象地域:全国

【空調設備(ハウス栽培用ヒートポンプ空調)の導入】
(4)プロジェクト名:九電アグリプロジェクト
プロジェクト登録者:九州電力株式会社
業態:電力会社
所在地:福岡県福岡市
対象地域:九州(九州電力の電気の供給区域内)

今回承認されたプロジェクトは、全て、小規模な削減活動をまとめて一つのプロジェクトとするプログラム型の取組です。なお、一般的にプログラム型ではプロジェクト登録後も随時取組事業者の追加が可能です。
今回の登録により、J-クレジット制度の登録件数のうち、農業分野は17件から21件に、農業分野の方法論に基づく取組は8件から11件に増加します。

参考

<J-クレジットにおける「水稲栽培における中干し期間の延長」について>

水田から発生するメタンは、土壌に含まれる有機物や、肥料として与えられた有機物から、嫌気性菌であるメタン生成菌の働きにより生成されます。水田からのメタンの発生を減らすには、落水期間を長くすることが重要で、水稲栽培において通常行われる中干し期間を7日間延長することにより、メタン発生量を3割削減できることが確認されています。
水田からのメタン排出は、我が国全体のメタン排出量の約4割を占めており、その排出削減は、みどりの食料システム戦略や政府の地球温暖化対策計画にも位置付けられています。
中干しは、水稲の栽培期間中、出穂前に一度水田の水を抜いて田面を乾かすことで、過剰な分げつ(根元付近からの枝分かれ)を防止し、成長を制御する作業です。中干し期間を、その水田における直近2か年以上の実施日数の平均より7日間以上延長し、所定の審査を受けると、削減量分の「クレジット」の認証を受けることができます。

(※)方法論:クレジット認証の対象となる取組について、温室効果ガスの排出削減・吸収に資する技術ごとに、適用条件や排出削減・吸収量を算定する方法、モニタリング方法等を定めたもの。

参考資料

農林水産分野のJ-クレジット制度

水稲栽培における中干し期間の延長について

(参考動画)Jクレやってみた!(外部リンク)
Jクレやってみた!

お問合せ先

(J-クレジット制度に関すること)
大臣官房みどりの食料システム戦略グループ地球環境対策室
担当者:大津山、高津
代表:03-3502-8111(内線3289)
ダイヤルイン:03-6744-2473

(「水稲栽培における中干し期間の延長」に関すること
農産局農産政策部農業環境対策課
担当者:奥村、野村、末﨑
代表:03-3502-8111(内線4760)
ダイヤルイン:03-3593-6495

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